※ハリーポッターが大好きな娘のために。(2017年4月~7月・二度目の入院時にベッドの上で描いて書いた物語)

 

『道具職人マキリの仕事』  作:HaratoRocks
道 

 『道具』は、使い方によって、違う結果を招きます。『結果』は、それを使う人によって変わるのです。


~マキリが作った道具たち 他~

 

 道具の名前

 『オスランの琴』

 道具の名前

 『サザム王の茶器』


 道具の名前

 『ポセイドンの音叉』

 道具の名前

 『湖上の王冠』

 『モルフォースの蝶々葉』


 道具の名前

 『マキリのペン』

 ティアに咲く花

 『ミナモ』



 ポセイドンの音叉と湖上の王冠に

 まつわるお話~『湖上の国と風の女王』

 『マキリのペンにまつわるお話~

 『ふたりの国王とアートラの魔力』



青い銀河の『ティア』という惑星

 

物語の世界である『ティア』という惑星は、我々が存在している時空とは『違う時空にある地球』なのです。この時空では地球がある銀河系を『青い銀河』と呼びます。ティアの人々は我々の地球とは違う独自の進化を遂げたため、特殊な能力を持つ人もいますし、動物や植物も、ティア独自のものが数多く存在します。地形も地球とは違い、大小様々な国を、それぞれの王様が治めています。各地方によって独自の言葉も存在しますが、基本的には、ティア語が共通語です。古くから自然と共に生き、物を大切にする文化が強いため、電気や機械的な物は、一部の国でしか発達していません。手付かずの自然が多く、殆どの国が、地球でいうと、まだ、中世のヨーロッパのような雰囲気ですが、素晴らしい発想力と高い技術力で豊かな世界を築いています。


道具職人とは…

 

特別な力を持つ『道具』を作る職人です。道具の形は子供の玩具から巨大な武器まで様々で、その力も様々です。中には特殊な道具を作る専門の職人もいます。道具職人に必要なのは高度な技術と知識です。そのため、道具職人は学者でもあり、道具の操作もこなします。また、特別な知識を得たり、道具を作る材料を手に入れるために旅に出ることも少なくはありません。ほとんどの場合、道具職人は自分が作った道具に自分のサインを刻みます。そのため誰が作った道具なのか、すぐにわかります。


ハーラント・マキリ(道具職人)

 

ハーラント・マキリは『イズル』という国で生まれ育ちました。ハーラント家は代々、道具職人の家系でした。マキリも父のハーラント・ツヒネと祖父のハーラント・ケンジから、その技術と知識を学びました。マキリは幼少の頃から、類まれな才能を様々な分野で発揮したと言われています。特に宇宙の研究では天観鏡と数珠測規だけで、いくつもの新しい星を見つけました。16歳の時には仲間達と共に道具を使い、『ティア』と同じ性質を持つ星を、別の銀河にも見つけたことは、あまりにも有名です。十九歳で旅に出る頃には少なくとも『オオサイの具類書』に記載されている道具は、そのほとんどを作ることが出来る技術を習得していました。マキリは旅をすることが好きで、巡った世界中で道具を作り、各国の国王にも数多く献上しました。行く先々で行った高度な作業と勇敢な冒険は夢と希望に溢れた伝説として今も語り継がれています。本書では道具職人マキリが作った『道具』の数々と、それらの道具にまつわる、いくつかの『お話』を紹介します。 


マキリのサイン

 

マキリが道具に刻むサインは、上下をひっくり返しても全く同じ形をしています。

これは天と地に全く違いや差別がないことを表したと言われています。


ハーラント家の家訓『トーラスの木』

 

トーラスの木のように、風が吹けば、大きくしなりなさい。風が止めば、ゆっくりと元に戻りなさい。細くても柔らかければ折れないのです。トラーラスの木のように、柔らかく生きてゆきなさい。トーラスの木のように、しなやかに生きてゆきなさい。