中咽頭がん 治療編3 056:元の生活に戻る術も考える。
2017年6月21日(水)治療終了から2日目
トキは今日も九州がんセンターに入院しています。
午前中に約30分程度の放射線治療が無いこと以外は治療があった日々と何ら変わりのないスケジュールの1日です。
U先生は「1週間から10日ぐらいは・・・諸々、落ち着くまで、慌てなくて大丈夫ですよ」 と退院について、ざっくりなイメージをトキに伝えました。
『一体、いつ、どんな状態になったら、退院出来るのだろうか?』と、
思いつつも、人によって様々であることをトキは、わかっていました。頭頸科の同病棟、同室の先輩方にも、治療自体は終わったのに副作用が治まらず、リハビリの日々を長く続けていた人もいれば、治療を終えた数日後には「もう、どこも、どうもない!明日から仕事に行こうと思う」と言い、あっさりと退院していく人もいました。勿論、部位や進行度、治療法や副作用の内容にもよるでしょう。
しかし、皆、いずれも『退院』していく時は、治療中よりも明らかに、明らかに元気だったのです。
トキも『時間が経てば、きっと、僕も元の外の世界へ退院していけるのだろう』 と、確証のない未来を不器用に描いていました。
トキの【現在の副作用】は・・・
甲状腺の手術による【頸部の締め付け】【開口障害】【嚥下障害】
抗がん剤治療によって序盤から起こった【味覚障害】
さらに放射線治療による【唾液腺障害(口腔内乾燥)】と終盤に一気来た【口腔粘膜炎】
因みに、【脱毛してしまった髭と襟足】また、【左手が肩より上に上がらない状態】も相変わらずです。
折角、治療そのものは終えたのに、その副作用に屈しては何の意味もありません。治療を完遂した今や、トキの目標は副作用を乗り越え、退院し、元の生活に戻ることです。しかし、『これらのいくつかは一生、このままなのか?果たして、この状態で元の生活が出来るのか?』
トキは先の見えぬ副作用に、かなりのストレスを感じていました。そこで、気を紛らわすためではありましたが、借りてきたスター・ウォーズ旧3部作のDVDを観て『せめて、この時間を有効に』と、自分に言い聞かせていました。
会社には『退院後、自宅療養を経て8月中旬から出社予定』という見込みの診断書を提出しています。
トモからは「食事をどうしたらいいかわからない・・・」と、言われていたため、トキは先週末も外泊はせずに、自宅で食事をとることも出来ませんでした。このような状況ということもあり、先で管理栄養士から、家での食事についての指導も受ける予定になっています。
トキは副作用の落ち着き具合をみると共に、入院している間に、元の生活に戻る諸々の術も考えなければならないのです。