055:カッコいいお父さんであらねば。

中咽頭がん 治療編3 055:カッコいいお父さんであらねば。

 

2017年6月19日(月)(抗がん剤治療2/2回目・放射線治療39/39回目)

 

 

やりました!本日、放射線治療の39回目が終了しました。トキは、ウタが作ってくれたカレンダーに最後のハンコを張り切って押しました。

 

しかし、治療終了=完治ではありません。

 

結果も1か月後にしかわかりません。


 

諸々の副作用については、ここ数日、良くも悪くも変わらないことから、トキは『これがピークではないか?』と感じていました。問題は、このピークがいつまで続くのか?1か月なのか?1年なのか?それとも一生なのか? また、甲状腺がんの分でのヨード治療も残っています。とはいえ、『がんを治す』という前に、まずは、『抗がん剤と放射線の治療を無事に終える』ことを目標にしていたという点では、とりあえず達成です。

 

トモとウタから、メッセージが届きました。

 

『お父さんいつもありがとう』

 

ウタのメッセージがトキの胸を締め付けます。

トキは、ただただ、念じるように思いました。

 


 

『泥まみれになっても、恥じずに生きねば、こんな状態でも、カッコいいお父さんであらねば』

 

そして、夜。

 

乾燥した唇にリップを塗り、濡らしたマスクを付けたトキは、うつ伏せで、寝床のベストポジションを探しながら思いました。

 

『一体、どんな状態になったら退院できるのだろうか?』

 

相変わらず、味覚はありませんが、頸周りの締め付けは猛烈にあります。そして、噛んで噛んで飲み込むのも大変な状態です。さらに、痛み止めが効かない喉の奥の口内炎が痛みます。祝!治療の最終日というのに、止まぬ副作用への不安により、トキは睡眠薬を飲んでも、なかなか眠ることが出来ませんでした。