032:ウタに遺せる物を探して。

中咽頭がん 治療編1 032:ウタに遺せる物を探して。

 

2017年4月26日(水)抗がん剤点滴翌日(抗がん剤治療1/2回目・放射線治療3/39回目)

 

今日も放射線治療と嚥下のリハビリ以降は点滴を打ちっぱなしです。

 

ざっくりこんな感じです。

 

07:00 起床

08:00 朝食

09:30 放射線治療

10:00 嚥下のリハビリ

10:30 イメンド80mg(吐き気止め錠剤)を内服

アロシキバッグ+デキサート(吐き気抑制)(点滴30分)

11:00 生理食塩水+フロセミド(利尿剤)(点滴4時間)

12:00 昼食

15:00 フィジリオ140(点滴2時間)

17:00 ビーフリード(点滴3時間)

18:00 夕食

19:00 フィジリオ140(点滴2時間)

 

相変わらず、おしっこが大量に出ます。

 

点滴のポールをガラガラと引きながらトイレに行くのも慣れて来ました。毎度、紙コップで計量して、専用の用紙に書き込みます。この計量は1週間も続けなければなりません。2時間に1回のペースでトイレに行きたくなるため、これは大変な作業です。

 

トキは大人なので、おもらしはしません。昨晩、寝ている間もそうでしたが、2時間毎に目が覚めて、ちゃんとトイレに行きました。また、トキは昨日の夕食時から、何となく感じていましたが、今朝の朝食時には既に食欲がなく、軽い吐き気がしています。

 

現在、放射線治療の副作用を抑える薬も毎日、飲んでいます。白血球の減少を抑えるセファランチンと、胃酸の分泌を抑制するランソプラゾールOD。そして体力低下、だるさ、食欲不振を防ぐ、十全大補湯エキス顆粒です。

 

実は、この十全大補湯エキス顆粒が、いわゆる漢方薬という感じで物凄く苦いのです。なので、食欲不振を防ぐはずの薬が逆に吐き気を誘います。しかも毎食後に飲まなければならないのです。

 

トキは折角、一生懸命、食べた昼食を吐かないようにするのに必死でした。

 

トキは思いました。『ああ、なんという悪循環』

 

家族以外で、トキの状態を知っている皆さんには、あらかじめ、お見舞いを遠慮いただくようにお願いしていました。その代わりに、メールやメッセージなどで、順調な様子を知らせるつもりでしたが、トキは『治療の話に触れるのは無理だなあ』と改めて感じていました。

 

そこで、トキは毎日の課題と話題を作るために色んな準備をしてきていました。

 

そのひとつが絵を描くことです。

 

100円ショップで買ったスケッチブックと、ドン・キホーテで買った50色入り500円の色鉛筆の活躍に期待したいところです。

 

スマホで撮った写真を見ながら描きます。トキは何よりもまず、ウタの絵から描き始めました。

 


 

絵を描くのは、辛さを紛らわして、治療を乗り越えるためでしたが、トキは心のどこかで、ウタに遺せる物を探しているのかもしれません。いずれにしても、まだ、始まったばかりです。