はじめに。

はじまり・・・

 

 2017年3月に甲状腺がん、その1か月後に中咽頭(扁桃腺)がんが見つかりました。

 

左耳の下にできた小さなしこり・・・全く痛くも痒くもないのに、「ステージ4、このままだと余命半年」だというのです。当時、私は44歳。妻と中学2年生の娘がおり、会社員としてバリバリに働かなければならない身でした。

 

まるで、「ほら、UFOから宇宙人が二人降りて来ましたよ!」と言われた様な状況でしたが、 驚いたり、疑ったり、怯えたりする猶予はなく、即、手術と治療を始めるしかありませんでした。 ただし、想像を絶した分、現実感もなく、逆に冷静になることも出来たのです。 そこで、私は、まず、遺書と葬式時に連絡する人のリストを作ることから、闘病を始めました。  ところが・・・

 

 

幸運にも、手術、抗がん剤、放射線の治療一通りが功を奏し、約5か月後、寛解して、仕事にも復帰。問題は諸々ありますがようやく「意外と死なないもんだ」と思えるようになってきました。 そこで・・・ 


 

いわゆる『闘病記』1年後に書き始めてみました。時差はありますが、スマホの中に当時の写真や家族とやりとりしたメッセージが『記録』されており、それを頼りにする事で、思いのほか、克明に書き進める事が出来ています。また、当時、医者に言われた注意点を思い出すなど、そういう意味でも非常に為になっている作業でもあります。

 


 

さらに『ハリー・ポッター』の物語が大好きな、中2の娘の影響で、自分を『トキ』と言う名の主人公とした物語風にしてみました。

 

いつの日か、大人になった娘が読んだ時に、前にススムための大切な物語として受け止めてくれることを願って。

 

医学的な情報は乏しい部分もありますが・・・

 

『がんと告知された人の思考と言動』

『治療を効率よく乗り切る為の工夫』 

『生涯、背負う副作用の位置づけ方』 などは、

 

何かしら、他の方のお役にも立てるのではないかと思い、この場をお借りして公開させていただきます。

 

 

思春期の娘を持つ働き盛りのお父さんが、がんになった経験を少しずつ綴ります。

 

中2の娘が「大したことないやん」というので。

 

 家族と先生、支えてくださる全ての皆様、がん・バッテン・元気隊の波多江代表とスタッフの皆様に感謝を。

 

 原 利彦(1972年生まれ)

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